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トピック
バルト海プロジェクト−−沿岸諸国の国際協力による環境教育−−
バルト海沿岸諸国は、多くの共通な環境問題を抱えている。その環境問題のひとつがバルト海の汚染である。この海洋汚染問題を解決するためには各国間の協力が欠かすことができない。一方、環境教育は環境問題解決のためのひとつの鍵である。そのため、バルト海沿岸諸国9ヶ国による環境教育のバルト海プロジェクトが1990年に開始された。
これは、ユネスコによる環境教育プロジェクトと国際的ネットワークを同時に盛り込んだものである。
参加国:デンマーク、エストニア、フィンランド、ドイツ、ラトビア、リトアニア、ポーランド、ロシア、スウェーデン
目的:バルト海エリアで、環境問題に関する生徒の認識を高め、人間と自然の相互依存関係の科学的、社会的、文化的局面を理解させる。
・生徒が環境の変化を理解する能力を高める
・生徒が持続可能な未来を発展させるのに参加することを奨励する
このプロジェクトには約200校の中学・高等学校が参加している。
共同プログラムとして
・水質調査
・コーストウオッチ(沿岸観察)
・文通やビデオの交換、訪問などによる相互交流
などが行われている。
また、年に2回機関誌が作成され、参加学校に配布される。この機関誌の中で、それぞれの学校は自分たちの活動や他の学校との協力を紹介している。

 

2)ノルウェー
ノルウェーでは、環境教育推進のために表3−3に示したように、教育省、国民教育課、自治体教育課、郡政府の教育課、学校がそれぞれのレベルで取り組んでいる。
教育省は、コアカリキュラムや環境教育を統合した各教科のカリキュラムであるリフォームを発行している。また、それ以外に指導資料を発行して環境教育の推進に力を入れている。地区レベルは、地方自治体を指導し、地方自治体は、学校の予算運営と教員の環境教育トレーニングを行うことになっている。

 

 

 

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